じゃこ天の豆知識
「じゃこ天って何?」宇和海の小魚のうま味がギュッと詰まった揚げ物です
じゃこ天は、ねり製品の一種。宇和海でとれる新鮮な小魚を骨ごと、皮付きのまますり身にして油で揚げたもの。
一般的な「天ぷら」のように衣をつけて揚げるのではなく、小魚のすり身を平べったい小判型に成型し、そのまま揚げる。
小魚のうま味が凝縮された豊かな風味と、カルシウム・DHA・EPAが豊富なヘルシーさが自慢。
「じゃこ天」ネーミングの由来は?
昔から宇和島では、魚のすり身の揚げ物を「天ぷら」といい、じゃこ天のように皮や骨ごと入ったものを「皮天ぷら」と呼んでいる。
皮天ぷらのおいしさが注目されるようになった頃、小魚(雑魚)で作ることから「雑魚天(ざこてん)」と名付けられ、
それが変化して「じゃこ天」となったのだという。
また、原料のハランボ(ホタルジャコ)に由来して「じゃこ天」と呼ばれるようになったという説もある。
庶民の食卓から生まれた宇和島産スローフード
じゃこ天は、宇和島の代表的な郷土料理。
店で買えば、その場でガブリと食べることができ、その上、1枚150円前後という庶民派価格だから、
ファーストフード感覚で気軽に味わえる。ところが、作り方はいたってスローフード的。
そもそも、じゃこ天は、宇和海に面した海辺の町の家庭料理として作られていた。
「雑魚でおいしいものを」という思いで、お母さん達は雑魚を包丁でたたき、すり鉢の中で丹念に摺ってすり身にし、油で揚げた。
お馴染みの家庭料理だったものが、いつしか魚屋さんやねり製品専門店で作られるようになったものの、
海辺の町のお母さんの思いや手作りの味わいは今も大切に受け継がれている。
江戸時代に宇和島で幕をあけた愛媛のねり製品の歴史
宇和島の特産品の一つが、宇和海の幸を使ったねり製品。
その歴史は古く、元和元年(1615)、
宇和島藩の初代藩主・伊達秀宗が仙台から職人を連れてきて蒲鉾を作らせたのが、
始まりだといわれている。昔から宇和島では魚が豊富にとれていたので、
江戸時代にはすでにねり製品は商品化されていたという。
店の数だけ味がある揚げたてを食べるもよしお土産にするもよし
宇和島にはじゃこ天を製造販売する店が点在している。
そこでおすすめなのが、じゃこ天食べ歩きの旅。
観光スポットを巡りながら、じゃこ天の店にも寄り道して食べ比べを楽しむというプランだ。
店ごとに原料や作り方、塩加減、揚げ加減、大きさ、厚みなどが違い、店それぞれの味がある。
ねり製品専門店のほかに、魚屋と兼業の店などもあり、中には揚げたてを販売する店もある。
お気に入りの味を見つけたら、お土産に買って帰ろう。全店巡りに挑戦してみるのもいいね!
- 原料…新鮮な宇和海の小魚(ホタルジャコ、小アジなど)
- 頭を落として内臓を取り除く。
- きれいに洗った魚体をミンチにかける。
- 練ってすり身にする。練り加減が旨みを引き出すポイント。
- 枠を使って成型する。
- 油で揚げる